AIを読む人から使う人へ:中学生にも分かるCodexでChatGPT APIアプリを修正する #4
◉ AI×ビジネス活用 / 2026年07月

AIを読む人から使う人へ:中学生にも分かるCodexでChatGPT APIアプリを修正する #4

2026年07月13日 読了目安:約19分 著者:AIFRONTNEWS編集部 API設計 / VS Code / デバッグ

あなたのChatGPT APIアプリ、VS Codeの画面だけで「エラーの再現→原因の切り分け→安全な修正→動作確認」まで進められたら便利だと思いませんか。

この記事では、OpenAI Codexに指示を出しながら、既存の小さなアプリの不具合を直し、確認用のログと手順メモまで整えます。

準備からCodexへの依頼文、確認のコツ、よくあるエラーまで、一つずつ画面操作で進めます。

この回のゴール

  • できること:VS Code内のOpenAI Codexに頼んで、ChatGPT APIアプリのエラーを最小の修正で直し、再実行して結果を確かめられる。
  • 用意するもの:VS Code、OpenAIアカウント、Codex拡張、前回の要約アプリなど小さなChatGPT APIアプリ。
  • 大切な約束:APIキーは画面やコードに直書きしない。小さく直して都度確認する。公式情報で仕様とエラーを確かめる。
最初に知っておきたい用語
  • OpenAI Codex:VS Codeの中でコードを読んだり直し方を提案してくれるAIの相棒。
  • ChatGPT API:ChatGPTの頭脳を自分のアプリから呼ぶための入口(インターフェース)。
  • APIキー:あなたが正規の利用者だと示す合い言葉。鍵のように大切に扱う。
  • 環境変数:アプリの外に置く設定メモ。鍵を金庫にしまうように、安全に値を保持する方法。
  • ログ:アプリが何をしたかの足あと。原因を探す手がかりになる。
  • 切り分け:故障の場所を狭める作業。家のブレーカーを順に上げて原因の部屋を探すイメージ。
  • レート制限:短時間の呼び出し回数の制限。混雑時の入場制限のような仕組み。

1. この記事でできること

目的は、既にある小さなChatGPT APIアプリの不具合を、VS Code内のCodexに相談しながら直し、確実に動く状態に戻すことです。
例えるなら、家の水漏れを「どこから漏れているか→パッキン交換→水を流して確認」という順で直すのと同じです。焦って全部をばらすのではなく、症状から一歩ずつ進めます。

2. 完成イメージ

VS CodeとCodexでエラー修正後の完成イメージを示すスクリーン風イラスト
Photo by Markus Winkler on Unsplash

完成後の姿は、部屋に「修理セット」を置くイメージです。必要な工具(再現メモ、変更履歴、チェックリスト)がそろい、次に不具合が出ても同じ流れで直せます。

3. 最初に知っておきたいこと

新しい言葉は家の修理にたとえると分かりやすくなります。症状=エラー文、原因特定=切り分け、修理道具=Codexです。
Codexはコードを読み、改善案を出す強い助っ人ですが、家の合い鍵(APIキーなどの秘密情報)は渡しません。鍵は常にあなたが持ち、金庫(環境変数)にしまいます。
直し方は「再現→修正→確認」です。大工さんが小さく部品を替えて都度水を流して漏れがないか確かめるのと同じく、一度に大改造はしません。

4. 対象読者

初心者や学生向けに分かりやすい対象読者の説明イラスト
Photo by Quilia on Unsplash

たとえるなら、学校の理科実験で道具の扱いに慣れていない人でも、順番に安全に操作して結果を観察できるように道案内します。

5. 必要なものと入れ方

ここでは道具の意味と、安全にそろえる手順を示します。どれも無料で入手できますが、料金や仕様は変わる場合があります。最新情報は公式サイトで確認してください。

VS Code

  1. これは何?:ノートにきれいに書く下敷きのような存在。コードやメモを整理して作業しやすくします。
  2. 用意するもの:インターネットにつながるPC、ブラウザ、Microsoftアカウント(任意)。
  3. 入れ方・開き方
    ・ブラウザで公式サイトを開く。https://code.visualstudio.com/
    ・Windowsは「Download for Windows」を押してインストーラーを実行。案内に従って「Install」。
    ・macOSは「Download for macOS」を押し、Zipを展開してアプリをApplicationsへドラッグ。
    ・アプリを起動する。
  4. 最初の設定:日本語表示にしたい場合は左の歯車→Language→Japaneseを選択。サインイン(任意)は右上の人型アイコンから。
  5. できたか確認:「Welcome」画面が開き、左に「Explorer」「Search」などのアイコンが見えたらOK。

OpenAIアカウント

  1. これは何?:遊園地の入場券。APIを使うための身分証明です。
  2. 用意するもの:メールアドレス、支払い方法(必要に応じて)。
  3. 入れ方・開き方
    ・ブラウザでOpenAIのアカウントページを開く(公式ドキュメントから案内)。https://help.openai.com/en/articles/4936850-where-do-i-find-my-openai-api-key
    ・案内に従ってサインアップ/サインイン。
  4. 最初の設定:APIキーの作成は次章で解説。ここではアカウントに入れることを確認。
  5. できたか確認:自分のアカウント名が表示され、ダッシュボードに入れる。

OpenAI Codex(VS Code拡張)

  1. これは何?:隣に座る頼れる先輩。あなたのメモ(コード)を読み、直し方を提案します。
  2. 用意するもの:VS Code、OpenAIの利用資格(ChatGPTアカウントまたはOpenAI APIキーでサインイン)。
  3. 入れ方・開き方
    ・VS Code左の四角いアイコン「Extensions(拡張機能)」を押す。
    ・上部の検索ボックスに「Codex」と入力。
    ・OpenAIのCodex拡張を選び「Install」を押す。
    ・インストール後、拡張のページに現れる「Sign in」や「Connect」を押す。
    ・左サイドバーか下部パネルにCodexのチャット欄が現れるので開く。
  4. 最初の設定:拡張の案内に従い、ChatGPTアカウントまたはOpenAI APIキーでサインイン。プロジェクト用のフォルダをVS Codeで開く。
  5. できたか確認:「Codex」またはそれに相当する名前のチャット欄が開き、メッセージを送れる。

小さなChatGPT APIアプリ

  1. これは何?:実験台になるミニアプリ。文章要約や質問応答など小さな機能でOK。
  2. 用意するもの:前回の記事の成果物を持っている人はそれを使えます。前回の第3回で用意した要約アプリも利用可能です。
  3. 入れ方・開き方:VS Codeでフォルダを開く(File→Open Folder)。
  4. 最初の設定:プロジェクト直下に「docs」「logs」などの空フォルダを作るのは後でCodexに任せます。
  5. できたか確認:エクスプローラーにアプリのファイルが表示される。

6. エージェントと作るものの全体像

ログや手順書など修理キットの全体像を示す構成図
Photo by Octavian-Dan Craciun on Unsplash

今回は「簡易修理キット」を作ります。家で言うと、懐中電灯(ログ)、工具箱(修正手順)、交換した部品のメモ(変更履歴)、点検チェック表(動作チェックリスト)です。

フォルダ構成の例:
・docs/issue-repro.md(再現メモ)
・docs/fix-plan.md(修正手順)
・docs/changelog.md(変更履歴)
・docs/checklist.md(動作チェック)
・logs/app.log(ログ保存先)

7. 手順1: ツールを準備する

目的を確認する

目的は、VS CodeにCodexのチャットを出し、アプリのフォルダを開ける状態にすることです。道具が机に並び、すぐ作業できる状態がゴールです。

画面で行う操作

成功の見分け方と次への橋渡し

うまくいかない場合は、拡張のインストール状態とサインイン状態を確認しましょう。

8. 手順2: APIキーを安全に用意する

APIキーを環境変数で安全に管理する方法の図解
Photo by FlyD on Unsplash

なぜ必要か

APIキーは合い鍵です。鍵をドアに貼り付ける(画面直書き)と、誰でも家に入れてしまいます。環境変数という金庫にしまい、アプリからだけ取り出します。仕様や手順は変わる可能性があるため、必ず公式ヘルプを確認してください。

画面で行う操作

成功の見分け方

9. 手順3: エージェントにアプリを作ってもらう

ここからが本番です。Codexに、既存コードの読み込み、エラーの再現、最小修正、テストとログ整備までを依頼します。依頼は長くてもOK。必要な条件をすべて含め、小さく確実に直す方針を伝えます。

送る前の準備

このボックスをコピーして、VS Code内のCodexチャットに送ります。

Codexに送るプロンプト

あなたはVS Code内で動くOpenAI Codexです。以下の小さなChatGPT APIアプリの「エラー再現→原因の切り分け→最小修正→確認」を段階的に手伝ってください。

目的:文章を入力するとChatGPT APIで要約を返すミニアプリです(前回の成果物)。
現象:操作A(起動→入力→送信)で、エラーが表示され動きません。直近のエラー文:<ここにエラー文を貼る(APIキーなどの秘密は伏せる)>

やってほしいこと:
1) プロジェクト構成を読み、再現手順をdocs/issue-repro.mdに作成。
2) 切り分けのための簡易ログ出力を追加(logs/app.log)。秘匿情報(APIキーや入力の生文)はログしない。
3) 最小の修正で直す案を提案し、私に確認を取りながら差分パッチ形式で変更。
4) .envでOPENAI_API_KEYを読み込む設計を導入。サンプルとして.env.exampleを用意。実値は私に貼らせない説明を書いて。
5) 実行と確認の手順をdocs/checklist.mdに作成(成功/失敗/429レート制限を区別できる期待結果付き)。
6) 変更点の理由をdocs/fix-plan.mdに、履歴をdocs/changelog.mdに追記。
7) 失敗時に私が貼るべき追加情報(ログ断片・画面の文言)を指示して、質問してから次の提案をして。

前提:
- VS Code上で実行します。OS依存の操作は避けてください。
- APIキーは.envから読み、コードや画面に直書き禁止。
- コマンドやコードの入力は、あなたが提案・生成し、私が貼り付ける形にしてください。

最後に、動作確認のための最小テスト(ユニットまたはスクリプト)も用意してください。

Codexが作るものと、あなたが確認する点:

10. 手順4: 動かして確認する

動作確認の成功と失敗を見分けるチェックの図
Photo by Glenn Carstens-Peters on Unsplash

目的

修正後のアプリが、成功・失敗・レート制限の3パターンで想定どおりに振る舞うかを確認します。交通信号を一つずつ確かめるイメージです。

画面で行う操作

期待する結果

ログの見方と保存

logs/app.logを開き、時刻順に処理の流れを確認します。家の電気の系統図を見るように、どこで止まったかが分かります。必要な断片はdocs/issue-repro.mdに貼って、次回の参考にしましょう。

11. 手順5: エージェントと直す

失敗時の追加情報の渡し方

失敗したら、焦らずに「何をしたら」「どの画面で」「どんな文言が出たか」を短くまとめ、ログの断片を添えてCodexに渡します。医者に症状を伝えるカルテのように、要点だけ正確に。

差分パッチの依頼

「このファイルのこの行をこう変える」と指定した差分パッチを出してもらうと、直し過ぎを防げます。大工さんが必要なネジだけ交換するイメージです。

ロールバックとブランチ最小ルール

12. よくあるエラー

OpenAI APIのエラーコード別の対処法を示す図
Photo by David Pupăză on Unsplash

エラーの仕様や対処は変わることがあります。必ず公式ガイドで最新情報を確認してください。参照:OpenAI API Error codes

401/403 認証・権限エラー

429 レート制限

5xx 一時エラーとタイムアウト/ネットワーク

モデル名不一致や入力サイズ超過

13. 次に試すこと

14. まとめ

まとめとして小さく直して確かめる流れの図解
Photo by Zulfugar Karimov on Unsplash

小さく直して確かめる流れを覚えれば、エラーは怖くありません。
Codexには、具体的な「症状」「再現手順」「期待する直り方」を渡しましょう。家の修理と同じで、道具を正しく使えば短時間で安全に直せます。
このシリーズは続きます。必要に応じて、前回の第3回の記事の成果物を使って進めても構いません。

参考文献・公式情報