AIを読む人から使う人へ:中学生にも分かるOpenAI APIで文章要約アプリを作る #3
◉ AI×ビジネス活用 / 2026年07月

AIを読む人から使う人へ:中学生にも分かるOpenAI APIで文章要約アプリを作る #3

2026年07月13日 読了目安:約22分 著者:AIFRONTNEWS編集部 OpenAI API / Python / VS Code

長い文章を3〜5行にギュッと要約できたら便利だと思いませんか。

この回では、パソコン上で動く「文章要約アプリ」を45分で作ります。完成後はテキストを貼り付けてボタン(またはEnter)で要約、短/中/長の長さも切り替えられます。

準備(ツール導入・APIキーの安全管理)から、Codexへの依頼、動作確認、改善、エラー対処までを一歩ずつ説明します。

この回のゴール

  • できること:OpenAI APIを使い、テキストを短・中・長で要約する最小アプリを完成させる。
  • 用意するもの:PC、VS Code、Python 3.10+、OpenAIアカウントとAPIキー。
  • 大切な約束:APIキーはコードに書かず.envなどで安全に管理し、公式ドキュメントで最新仕様を確認する。
最初に知っておきたい用語
  • OpenAI API:テキスト生成などをアプリから呼び出すための公式サービス。
  • OpenAI Codex:VS Code内で指示を書くとコード作成を手伝うAIの助手。
  • CLI:画面に文字だけが出る実行方法。質問に答えて結果が表示される簡単な操作窓口。
  • 環境変数:パソコン内の隠しメモのような設定。アプリが鍵や設定を読むために使う。
  • .env:環境変数をファイルでまとめて置く方法。鍵はここに置き、公開しない。
  • 依存関係:アプリが動くために一緒に入れる必要がある外部の部品(ライブラリ)。
  • Responses API:OpenAI APIでテキストを生成・変換するための統一された呼び出し口。

この記事でできること

OpenAI APIを使ったテキスト要約アプリで達成できることの概要図
Photo by Estée Janssens on Unsplash

この記事では、次の3点を達成します。AIは「言葉を計算する電卓」のような道具、と一度だけたとえます。難しい仕組みは置いておき、正しくボタンを押せば狙った要約が返る、という感覚で進めます。例えば長いプリントを3分で読み直す代わりに、3〜5行のメモにしてくれるイメージです。

完成イメージ

VS Codeで動くテキスト要約アプリの完成イメージ
Photo by Branko Stancevic on Unsplash

出来上がり後の姿を、料理のレシピ写真のように先に見ておきます。どんな操作をすれば、どんな見た目で、どんな結果が出るのかを具体的に想像できると、迷いにくくなります。

最初に知っておきたいこと

OpenAI APIとResponses APIの基本ポイントの説明図
Photo by Claudio Schwarz on Unsplash

ここでは、旅に出る前の地図の確認をします。道具の正体と、安全のルールを短く押さえます。

対象読者

OpenAI API入門者向けを示すラベルのイメージ
Photo by Ling App on Unsplash

このガイドは、スポーツの初心者向け体験会のように、初めての人が迷わず試せる流れにしています。

前回の手順をまだ終えていない場合は、シリーズ第2回の記事を先に確認するとスムーズです。AIを読む人から使う人へ:中学生にも分かるChatGPT APIでAI返信文生成アプリ作り #2

必要なものと入れ方

VS CodeやPythonなど必要ツールの一覧イメージ
Photo by Mohammad Rahmani on Unsplash

ここでは、家を建てる前の工具そろえのイメージで、道具をそろえます。必要なツールごとに「これは何?」「用意するもの」「入れ方・開き方」「最初の設定」「できたか確認」を順に進めます。

VS Code

  1. これは何?:ノートと鉛筆が一体化した作業机。ファイル編集、実行、拡張の追加まで1か所でできます。
  2. 用意するもの:PC、安定したインターネット、MicrosoftアカウントまたはGitHubアカウント。
  3. 入れ方・開き方:公式サイト(トップ)から入手し、案内に従ってインストールします。アプリを起動します。
  4. 最初の設定:左下のアカウントアイコン→Sign in→MicrosoftまたはGitHubを選び、画面の案内に従って認証します。
  5. できたか確認:右上または左下に自分のアカウント名/アイコンが表示されていればサインイン成功です。

OpenAI Codex(VS Code拡張)

  1. これは何?:頼れる家庭教師。やりたいことを文章で伝えると、必要なファイルやコード案を作ってくれます。
  2. 用意するもの:VS Code、OpenAIアカウント(ChatGPTアカウントまたはOpenAI APIキー)。
  3. 入れ方・開き方:VS Code左のサイドバーにある「拡張機能」アイコン(四角の組み合わせ)を押し、検索欄に「Codex」と入力。発行元がOpenAI(Publisher: OpenAI)である「OpenAI Codex」拡張を選び、「インストール」を押します。名称や表示が変更される場合があります。検索時に「OpenAI Codex」「OpenAI」などの語を使い、発行元がOpenAIであることを必ず確認してください。インストール後、サイドバーにCodexのアイコンが追加されます。
  4. 最初の設定:Codexのペインを開き、「Sign in」や「Connect」などのボタンから、ChatGPTアカウントまたはOpenAI APIキーでサインインします。画面の案内に従って許可します。
  5. できたか確認:Codexのチャット欄が表示され、入力ボックスにプロンプトを打てる状態であればOKです。ペインのヘッダーにOpenAIアカウントまたは接続情報が表示されます。

注意:VS Code拡張の名称・UIは更新されることがあります。偽拡張を避けるため、発行元(Publisher)がOpenAIであることを必ず確認してください。もし見つからない場合は、OpenAIの拡張の名称変更や提供停止の可能性があります。その場合は、VS Codeの拡張検索で最新の「OpenAI」公式拡張を確認し、同等の「コード生成支援」機能と「OpenAIアカウントでのサインイン」を備えるものを選んでください。

Python 3.10+

  1. これは何?:手順どおりに動くロボット。文章を渡してAPIを呼び、結果を受け取る役目をします。
  2. 用意するもの:PCの管理者権限、ダウンロードしたインストーラー。
  3. 入れ方・開き方:公式サイトからインストールします。Windowsはインストーラーで「Add Python to PATH」を有効に。macOSはpkgを実行。
  4. 最初の設定:VS Codeを開き、作業用の空フォルダを「ファイル→フォルダーを開く」で開きます。
  5. できたか確認:VS Codeのメニュー「Terminal→New Terminal」を開き、python –versionの実行結果が3.10以上ならOK(Codexに確認方法を聞いてもOK)。

OpenAIアカウントとAPI利用準備

  1. これは何?:APIを使うための会員証と利用券。
  2. 用意するもの:メールアドレス、支払い方法(必要に応じて)。
  3. 入れ方・開き方:OpenAIの開発者向けサイトにサインアップ/サインインし、ダッシュボードの「API keys」セクションに進みます。UI文言は変わるため、サイト内検索で「API keys」を探す方法も覚えておきましょう。
  4. 最初の設定:新しいAPIキーを作成します。キーは一度しか完全表示されないことが多いので、後で安全に保存します。
  5. できたか確認:ダッシュボードのAPI keys一覧に新しいキー名が表示されていれば発行成功です。料金は変動するため、必要に応じてPricingページも確認してください。

エージェントと作るものの全体像

ユーザー入力からOpenAI APIを経て要約が出る流れの図
Photo by Hanna Morris on Unsplash

全体像は、料理の流れ(材料→調理→盛り付け)に似ています。材料は「ユーザーの文章」、調理は「PythonアプリがOpenAI APIに依頼」、盛り付けは「要約を表示」です。

手順1: ツールを準備する

VS Codeのサインインやターミナル操作の手順を示す図
Photo by Mohammad Rahmani on Unsplash

1-1 目的と流れ

ここでは開発机を整えます。VS Codeを入れてサインインし、Pythonを動かせる状態にし、Codexのチャットが開けることを確認します。

1-2 画面で行う操作

1-3 うまくいかないとき

手順2: APIキーを安全に用意する

APIキーを.envと環境変数で安全に保存するイメージ
Photo by FlyD on Unsplash

2-1 なぜ必要か

APIキーは施設の入館証のようなもの。落とすと誰かに使われてしまいます。鍵をコードに書かず、環境変数や.envで安全に保管します。

2-2 画面で行う操作

2-3 確認と注意

手順3: エージェントにアプリを作ってもらう

Codexへのプロンプトを送って生成する様子
Photo by Mohamed Nohassi on Unsplash

3-1 目的

Codexに、最小の要約アプリを作る依頼を出します。依頼文は長くてもOK。必要なファイル、Responses APIの利用、APIキーの安全管理、動作確認方法まで具体的に書きます。

3-2 Codexに送る依頼文をコピー

このボックスをコピーして、VS Code内のCodexチャットに送ります。

Codexに送るプロンプト

目的:OpenAI APIのResponses APIを使って、文章を短/中/長で要約する最小のPythonアプリ(CLI)を作ってください。私はコードやコマンドを直接入力しません。必要なファイル作成・内容提案・実行方法の指示まで、VS Codeのターミナル操作を含めて案内してください。

要件:
- ファイル構成:main.py、requirements.txt、.env.example、README.md をプロジェクト直下に作成。
- 安全な鍵管理:.env と環境変数から OPENAI_API_KEY を読み込み。コードにキーの実値は絶対に書かない。READMEに「ユーザーが自分で .env に設定する方法」を手順化。
- SDK/呼び出し:OpenAI Python SDK v1を使い、Responses APIで要約を生成することを明記。具体的なクライアント例は client = OpenAI(); client.responses.create などの形を使ってください。モデル名は固定しないで、READMEに「ユーザーが変更できる」旨を記載。
- 機能:
  - 引数または起動後の選択で、要約長を short/medium/long から選べる。
  - 端末に注意書き(個人情報や機密を入れない)を最初に表示。
  - 入力テキストを受け取り、3〜5行(shortの目安)で要約を表示。medium/longでは行数や密度を少し増やす。
  - 日本語入力に最適化されたプロンプトを用意。英語でも動作。
  - エラー時はユーザー向けに分かりやすいメッセージ(例:キー未設定、ネットワーク不調)。
- 実行方法:
  - Windows と macOS で仮想環境の作成と有効化コマンドをそれぞれ案内し、(venv) の表示が出たら成功と説明。
  - requirements.txt のインストール、アプリの起動手順を提示。
- テスト:
  - サンプル文章で短/中/長の3パターンを確認する手順を書いてください。
- 質問:
  - 不明点があれば、私に Yes/No で答えられる小さな質問に分けて確認してください。

出力:
- 各ファイルの全文と、実行コマンド例、想定されるコンソール出力の例。
- README に「モデル指定はユーザーが後で変更可能」「Pricing/仕様は変わるので公式ドキュメント参照」の注意を記載してください。

3-3 Codexが作るものと確認ポイント

手順4: 動かして確認する

要約アプリを実行して確認するシーン
Photo by Balázs Kétyi on Unsplash

4-1 目的

アプリを実際に動かし、要約が返ることと、長さ切り替えが効くことを確かめます。

4-2 画面で行う操作

4-3 確認のしかた

4-4 うまくいかないとき

手順5: エージェントと直す

要約品質の改善やリトライ設定のイメージ
Photo by Chris Ried on Unsplash

5-1 要約が長すぎ/短すぎる

Codexに「shortは最大5行、mediumは7行、longは箇条書き10項目まで」など、行数や書き方のルールを明確に伝えてプロンプトを修正してもらいます。料理の味見をして塩加減を整えるのと同じです。

5-2 入力が長すぎる

トークン超過の可能性があります。Codexに、長文を段落で分割して順次要約し、最後に統合する処理の追加を依頼します。

5-3 安定化(ログ・リトライ)

ログ出力や一定回数のリトライ、タイムアウトの指定を入れてもらい、失敗時の再実行をしやすくします。

よくあるエラー

OpenAI APIのエラー対処の一覧イメージ
Photo by David Pupăză on Unsplash

次に試すこと

次に試す発展課題のロードマップ
Photo by Jake Hills on Unsplash

まとめ

要点を振り返るまとめのイラスト
Photo by Noémi Macavei-Katócz on Unsplash

最小機能→安全な鍵管理→小刻み改善、という流れが基本です。Codexとの対話プロンプトを資産として残し、次回以降の開発を早く確実にします。仕様や料金は変わるため、都度、公式ドキュメントで確認しましょう。

次は、シリーズ第4回の記事で、より長い文を扱う分割要約と簡易GUI化に挑戦します。(公開後にリンクを追記します)

参考文献・公式情報