AIを読む人から使う人へ:中学生にも分かるChatGPT APIでAI返信文生成アプリ作り #2
◉ AI×ビジネス活用 / 2026年07月

AIを読む人から使う人へ:中学生にも分かるChatGPT APIでAI返信文生成アプリ作り #2

2026年07月13日 読了目安:約20分 著者:AIFRONTNEWS編集部 API設計 / CLI / Python

メールやチャットの返信案を、あなたの一文からAIがサッと考えてくれる小さなアプリを作りませんか。
完成すると、1つの画面に入力欄と送信ボタンがあり、押すとAIの返信案が表示されます。ターミナルでも動かせます。
この記事では、準備、APIキーの安全な扱い、Codexへの依頼、実行と確認、失敗時の直し方までを一本道で案内します。こんな方に向いています:ChatGPT APIを初めて使い、VS Codeで最小の返信アプリを体験したい人。

この回のゴール

  • できること:入力文からAIの返信案を1クリックで生成し、画面またはターミナルに表示できる。
  • 用意するもの:PC、インターネット、VS Code、OpenAIアカウント、APIキー。
  • 大切な約束:APIキーは.envに保存し、画面やコードへ直書きしない。料金と仕様は変わるため価格ページと公式ドキュメントで確認する。
最初に知っておきたい用語
  • ChatGPT API:OpenAIのAIに文章で頼みごとをして、文章で答えをもらう仕組み。
  • APIキー:その仕組みを使うための秘密の合言葉。持ち主だけが使える鍵。
  • 環境変数:アプリが動くときに外から渡す設定。鍵をコードに書かずに渡せる袋のようなもの。
  • .env:環境変数をファイルに書いておくメモ帳。中身は秘密扱いにする。
  • VS Code:プログラミング用の編集アプリ。作業机のような場。
  • 拡張機能:VS Codeに機能を足す部品。必要に応じて後から付ける。
  • OpenAI APIダッシュボード:利用状況やキーを管理する画面。使いすぎや設定を確認できる。

1. この記事でできること

この記事では、VS CodeとAIコーディングエージェント(以降「Codex」と呼びます)を相棒に、入力文に対するAI返信案を返す最小アプリを作ります。
スマホの「定型文」ボタンの賢い版を、自分用に作るイメージです。

2. 完成イメージ

たとえば、売店で「おすすめある?」と聞くと店員さんが合いそうな品を提案する感じ。あなたの入力に合わせてAIが丁寧に提案します。

3. 最初に知っておきたいこと

専門用語を短く整理します。

料金やモデルは変わることがあります。必ずOpenAI API Quickstart価格ページで最新を確認してください。

4. 対象読者

なお、APIキーの安全な基本は前回の記事で説明しました。まだの方は短く目を通してください:AIを読む人から使う人へ:中学生にも分かるAPIキーを安全に扱う基本 #1

5. 必要なものと入れ方

ここでは、使う道具ごとに「これは何?」から「できたか確認」まで具体的に進めます。

VS Code

  1. これは何?:作業机のような編集アプリ。ファイルを並べて、AIに依頼して作ってもらう場です。
  2. 用意するもの:PC、インターネット、ブラウザ。
  3. 入れ方・開き方
    • 公式サイトを開く:ブラウザで「Visual Studio Code」で検索、またはhttps://code.visualstudio.com/
    • ダウンロード:トップの「Download for Windows/macOS」ボタン。
    • インストール:案内に従って次へ(Next)を押す。
    • 起動:アプリ一覧から「Visual Studio Code」を開く。
  4. 最初の設定:日本語表示にしたい場合は、左の四つの四角アイコン「Extensions(拡張機能)」→検索欄に「Japanese Language Pack」。
  5. できたか確認:「コードの青い画面」「Welcome」「Get Started」などの文字が見えたらOK。

Python(本体)

  1. これは何?:AIと会話するアプリを動かすための言語。スマホでいうOSに近い役割。
  2. 用意するもの:管理者権限(インストール時)、インターネット。
  3. 入れ方・開き方
    • 公式サイト:https://www.python.org/downloads/
    • Windows:ダウンロードしたインストーラーで「Add Python to PATH」にチェック→Install Now。
    • macOS:pkgを開いて案内に従う。
  4. 最初の設定:VS Codeの上部メニュー「View(表示)」→「Terminal(ターミナル)」を開き、「python –version」と入力してバージョンが出るか確認(表示だけ、入力は後でCodexに頼みます)。
  5. できたか確認:「Python 3.x.x」の表示があればOK。

OpenAIアカウントとAPIキー

  1. これは何?:ChatGPT APIを使うための会員情報と鍵です。
  2. 用意するもの:メールアドレス、支払い設定(必要に応じて)。
  3. 入れ方・開き方
  4. 最初の設定:Usage(利用状況)画面で請求設定や使用量を確認。ダッシュボード左メニュー「Usage」→本日の使用量がグラフで見えればOK。
  5. できたか確認:「API keys」一覧に新しいキーが表示され、「Usage」に棒グラフ領域が見える。

VS CodeのAIコーディング環境(Codex)

  1. これは何?:コードをAIに作ってもらうための会話窓。家庭教師に「これ作って」と頼む感じです。
  2. 用意するもの:VS Code、OpenAIアカウント(サインイン用)。
  3. 入れ方・開き方
    • 拡張機能ビュー:左の「Extensions(拡張機能)」。
    • 検索語:上部の検索欄に「OpenAI」。公式の案内に沿って、OpenAIと連携できる拡張のチャット欄を開きます(環境により名称や導線が変わります)。
    • 代替導線:コマンドパレット(Cmd/Ctrl+Shift+P)→「OpenAI」や「Chat」などで検索→チャットを開くコマンドを実行。
  4. 最初の設定:サインイン要求が出たら画面の「Sign in」→ブラウザで承認→VS Codeに戻る。チャット欄に「こんにちは」と打てる状態に。
  5. できたか確認:VS Codeのサイドバーにチャット欄が現れ、送信ボタン(紙飛行機アイコンなど)が見える。

注:本記事では、VS Code内のAIコーディングエージェントを「Codex」と呼び、OpenAIのモデルを使ってコードを生成してもらいます。拡張機能の名称や導線は環境で異なるため、拡張の検索語とコマンドパレット経由の代替手順を併記しました。

6. エージェントと作るものの全体像

作るものは「返信文ジェネレーター」の最小版です。お菓子作りでいえば、まずは材料3つで作るクッキーのような構成です。

7. 手順1: ツールを準備する

7-1 目的と流れ

フォルダを作り、VS Codeで開き、Codexに依頼できる状態にします。引っ越し前に部屋を片付けるイメージです。

7-2 操作:新しい作業フォルダを用意

7-3 操作:ターミナルを開く

7-4 つまずいたら

8. 手順2: APIキーを安全に用意する

8-1 目的と理由

鍵(APIキー)を作り、.envに保存して外から読み込む形にします。金庫に鍵を入れて、必要なときだけ取り出すイメージです。

8-2 操作:キーを作る

8-3 操作:Usageを確認

8-4 つまずいたら

9. 手順3: エージェントにアプリを作ってもらう

9-1 目的

Codexに、最小の返信アプリ一式を作ってもらいます。料理でレシピと買い物を丸ごと頼む感じです。

9-2 操作:Codexのチャットを開く

このボックスをコピーして、VS Code内のCodexチャットに送ります。

Codexに送るプロンプト

目的:VS Codeで実行できる「返信文ジェネレーター」の最小アプリを、手書きコードなしで構築してください。
必須要件:
- 言語はPython。OpenAIの最新公式Python SDK(openai>=1系)を使用し、非推奨APIや旧エンドポイント(/v1/completionsなど)は使わないこと。Chat Completions APIで実装。
- ファイル構成:app.py、requirements.txt、.env.sample、.gitignore、README.md、(CLIの場合)簡易入出力、(Web最小UIの場合)超軽量のFlask or FastAPIのいずれか1つ。どちらでもよいが、初学者向けにCLIを既定とし、WebはオプションとしてREADMEに追記。
- APIキー管理:python-dotenv等で.envから環境変数OPENAI_API_KEYを読み込み。コードと画面にキーの実値を出さない。READMEに手順を明記。.gitignoreで.envを除外。
- 追加安全:初回起動でキー未設定を検出し、コンソールに安全な設定手順をガイド表示(キーの場所、.envへの書き方、ダッシュボードのURL)。
- エラーハンドリング:ネットワーク、認証、レート制限を捕捉し、ユーザーに短い再試行案内と待機秒の目安(例:5〜20秒)を表示。ログはprintでOK。
- 実行:ワンクリックで動かせるよう、.vscode/launch.json と tasks.json を用意し、Run and Debugから実行できる設定を追加。
- 機能:
  1) ユーザーの入力(プロンプト)を受け取る。
  2) 返信スタイル(丁寧/カジュアル/クレーム対応)を選べるオプション。
  3) Chat Completionsのtemperature, max_tokens, modelを設定ファイルまたは定数で調整可能。
  4) 出力を画面に表示し、簡易な区切り線で読みやすく。
- 動作確認:
  - テスト入力例:「会議の日程変更をお願いする短い返信」「商品の到着遅延へのおわび文」などを使って、3パターンのスタイルで1件ずつ試す。
  - 成功の判断:AIの返信文が数秒で表示され、エラーなく終了。
- README:セットアップ(Python、仮想環境任意、pip install -r requirements.txt、.envの作成)、使い方(CLI実行、スタイル切替)、トラブルシュート(よくあるエラーと対処)、価格と仕様は変動する旨とOpenAIのPricingとQuickstartのリンクを記載。
- 依存関係:openai、python-dotenv(Webを付けるならFlask or FastAPI)。
- ライセンス:未指定でOK。

質問歓迎:不明点があれば実装前に確認してください。ファイルはすべて現在のフォルダに生成してください。

Codexが作るものと、確認する点

10. 手順4: 動かして確認する

10-1 目的

依存関係のインストール、起動、テスト入力、パラメータ調整までを行います。自転車のサドル高さを合わせて試し乗りする感覚です。

10-2 操作:インストールと起動

10-3 成功出力の例

CLIに次のような流れが見えたら成功です(例)。

10-4 パラメータの調整

10-5 つまずいたら

11. 手順5: エージェントと直す

11-1 出力が長すぎる/硬すぎる

11-2 業務テンプレを切り替えたい

11-3 UIを少し変えたい

12. よくあるエラー

APIキー未設定/権限エラー

Rate limit/ネットワーク

依存関係の未インストール

環境変数が読めない

13. 次に試すこと

14. まとめ

最小機能→安全運用→改善のループで、小さく始めて確実に前進できました。料金・仕様は変わるため、都度QuickstartText generationガイドを頼りに拡張していきましょう。次回は、履歴や保存などの便利機能を足して、日常でより使いやすくしていきます。

参考文献・公式ソース