AIを読む人から使う人へ:ChatGPT APIアプリを見える化して公開する #4
◉ AI×ビジネス活用 / 2026年07月

AIを読む人から使う人へ:ChatGPT APIアプリを見える化して公開する #4

2026年07月2日 読了目安:約16分 著者:AIFRONTNEWS編集部 ChatGPT API / Python / Streamlit

ChatGPT APIアプリの見える化と公開の始め方を、初めて利用する方向けに整理します。
前回のStreamlitで作ったUIと安全なログ保存を土台に、グラフ化とStreamlit Community Cloudへのデプロイで「小さく公開」まで到達します。
利用状況を見える形にし、APIキーを守りながら公開する流れを、Codexに依頼する手順で進めます。

この記事でわかること

  • 保存したメタ情報(日時、成功/失敗、処理時間、入力文字数、モデル名)の可視化方法
  • Streamlit Community Cloudでのデプロイ手順とSecrets管理
  • GitHub連携、requirements.txt、mainファイル、READMEの整え方
  • 公開時のAPIキー保護、料金・レート制限、よくあるエラーの切り分け
  • Codexに依頼して可視化画面と公開準備を自動化するプロンプト例

まず結論

本記事は、人がコードを全部書くのではなく、VS Code内のAIアシスタント(Codex)に作業を依頼しながら、小さなAIアプリを「見える化して公開」するための実践編です。
前回#3で作成したログ保存を前提に、可視化ダッシュボードを追加し、Streamlit Community Cloudに安全にデプロイします。
前回の完成物がない場合も、ダミーログで可視化だけ体験できます。
お手元にAIを用意して、文中で分からないことは聞くようにすると理解が早まります。

最初に知っておきたい用語
  • API:アプリからChatGPTに依頼を送るための受付窓口。
  • APIキー:OpenAIに「誰が使っているか」を伝える秘密の合言葉。
  • モデル:文章を読んで返答を作るAI本体。
  • トークン:文章を細かく分けた単位。
    料金計算にも使われる。
  • レート制限:短時間の使いすぎを防ぐ上限。
    超えると一時的にエラー。
  • Secrets:公開環境でAPIキーなどを安全に保管する仕組み。

何ができる技術なのか

ChatGPT APIを使うと、アプリが自動で文章処理を依頼できます。
画面の操作ではなく、仕組みとして動かせます。
今回は、その利用状況を可視化し、小さく公開して共有します。

ChatGPT画面とAPIの違い

人
人が入力
ChatGPT画面

→

AI
AIが回答
手作業向き

アプリ
アプリが依頼
API利用

→

AI
結果を自動利用
仕組み化向き

凡例:バッジ色=立場(人/AI/アプリ)、矢印=処理の流れ、丸番号は手順図で登場します。

ChatGPT APIを使うための準備

本記事は#4の実践編です。
前回#3までのStreamlitアプリ(UIと安全なログ保存)がある前提で進めます。
未所持の方は、ダミーログを生成して可視化だけ先に体験できます。

VS Codeとは何か

プログラムを書くための作業机のようなツールです。

なぜ使うのか

ファイル編集、AIへの相談、フォルダ確認を同じ画面で扱えるためです。

他の選択肢との違い

他エディタでも可能ですが、拡張が豊富で迷いにくいです。

ここまで終えるとできること

作業フォルダを開き、Codexに「この場所で可視化と公開を整えて」と依頼できます。

Codexとは何か

OpenAIが提供する、VS Codeの中で使えるAIです。
作成・変更・確認の手順を伴走します。

なぜ使うのか

人は意図を伝え、AIにファイル作成や設定案内を任せるためです。

他の選択肢との違い

他のコードアシスタント拡張でも代替可能です。
本記事ではVS Codeの「OpenAI Codex(名称が変わる場合あり)」や「ChatGPT/Codeアシスタント系拡張」を使います。

ここまで終えるとできること

VS Code内のチャット欄に、可視化と公開の依頼を送れます。

VS Codeをインストールする

  1. 画面操作 公式サイトからOSに合うVS Codeを入れる。確認 VS Codeが起動する。

VS CodeにCodex拡張を入れる

  1. 拡張機能画面を開く。
    Windows/Linuxは Ctrl+Shift+X、macOSは Cmd+Shift+X。
  2. 拡張名で検索。
    公式名称が変わる可能性があるため「OpenAI Codex」「ChatGPT」「Code Assistant」なども試す。
  3. 拡張をインストールする。
  4. サインインを実行。
    ボタン例:「Sign in with ChatGPT account」「Sign in with API key」。
  5. ChatGPTアカウントの場合はブラウザ連携の承認を行う。
    APIキーの場合は拡張の設定画面に貼り付ける欄を開く。
  6. 右サイドバーのアイコン、またはコマンドパレット(Windows/Linux: Ctrl+Shift+P、macOS: Cmd+Shift+P)から「Open Codex/Chat Sidebar」を選ぶ。
  7. Codexのチャット欄が表示されたことを確認する。

ここで初めてCodexに送る

ここまで終わると、VS Code内のCodexチャットにプロンプトを送れます。
以下をコピーして使えます。

Codexに送るプロンプト

このプロジェクトは、Streamlitで作ったChatGPT APIアプリの「ログ可視化と公開」を進めたいです。
前回#3の完成物がない場合は、ダミーログを自動生成して可視化だけ体験できる形で進めてください。
次の内容を、必要なファイル作成と手順案内を伴って提案・実行してください。
- 可視化用のページ/タブ(成功率、処理時間、入力文字数、モデル別集計)
- ログ読み込みと簡単な集計のコード雛形(本文は保存しない設計のまま)
- READMEの更新(セットアップ、Secretsの設定、デプロイ手順、動作確認方法)
- 変更点の説明と実行・確認手順の箇条書き
必要なら最小限のユーザー操作を案内し、完了後に確認ポイントのチェックリストを出してください。

Codexはファイル作成と手順を提示します。
次を確認します。

前回#3の記事も必要に応じて参照してください。

仕組みを初心者向けに分解する

アプリが記録したメタ情報を表やグラフに変換し、Webに公開します。
本文は保存せず、可視化対象は操作ログの要点だけにします。
これは「家計簿のレシート番号だけを集計して支出傾向を見る」ようなものです。

可視化と公開の流れ

  1. 1ログを読むメタ情報のみ
  2. 2集計する日別・モデル別
  3. 3描画する棒/線/ヒストグラム
  4. 4Secrets設定APIキーはコード外
  5. 5デプロイCommunity Cloud

凡例:丸番号=手順、矢印=順序、青=アプリ処理、オレンジ=公開設定。

用語のミニ解説

  • Secrets:公開環境の秘密情報保管。
    st.secretsから参照。
  • Community Cloud:Streamlitの無料ホスティング。
    GitHub連携で動く。

始め方

ここでは、可視化の実装と公開準備をCodexに進行させます。
人は意図を伝え、出来上がりを確認します。

  1. 目的 可視化ページの追加。Codexへ頼むこと ログ読み込み、集計、st.line_chart/st.bar_chartでの表示、Altair版も選択可。確認 本文を読まない実装か、Altair利用時はpandas/altairの互換バージョンがrequirements.txtに指定されているか。
  2. 目的 README更新。Codexへ頼むこと セットアップ、Secrets、デプロイ、動作確認、よくあるエラーの章を追記。確認 公開先でのSecrets手順が明確か。
  3. 目的 デプロイ準備。Codexへ頼むこと requirements.txt、mainファイル名(例:app.py)、.streamlitディレクトリの設定テンプレート。確認 依存関係が最小で再現性があるか。

Codexに依頼してAPI連携アプリを見える化&公開する

ここからは、可視化UIの作成、ダミーログ生成(任意)、デプロイ準備、README更新までを一気に依頼します。
以下をコピーして使えます。

Codexに送るプロンプト

Streamlitで作ったChatGPT APIアプリの可視化ダッシュボードを追加し、Streamlit Community Cloudへデプロイ可能な形に整えてください。
前提:入力本文は保存しない。メタ情報(timestamp, success, error_code, duration_ms, input_chars, model)を対象にする。
要望:
1) pages/ に「Usage Dashboard」ページを追加。
   - 日別リクエスト数の折れ線、成功/失敗の積み上げ棒、モデル別平均処理時間の棒、入力文字数分布のヒストグラム。
   - st.line_chart/st.bar_chartベースでOK。Altair版も選択肢として提案し、必要なrequirementsのバージョンを固定。
2) ログ読み込みユーティリティ(例:utils/log_reader.py)。
   - 既存のログ保存形式を読み込む。なければダミーログを一定件数生成する関数を用意。
3) README更新。
   - ローカル確認→GitHub公開→Streamlit Community Cloudデプロイ→Secrets設定→再デプロイ方法→ログ閲覧(Manage app→Logs)→トラブル時の切り分け。
4) デプロイに必要なファイル。
   - requirements.txt、mainファイル(app.py)、.streamlit/secrets.toml の雛形(ローカルのみ。Gitにはコミットしない)。
   - 公開環境ではSecretsに OPENAI_API_KEY を登録して st.secrets["OPENAI_API_KEY"] で参照する実装案内。
5) 最小限のユーザー操作があれば手順化し、最後にチェックリストを出力。

Codexが用意するものと確認ポイント:

料金・注意点・セキュリティ

公開日時点の情報です。
今後変わる可能性があります。

項目 要点
OpenAI API料金 モデルとトークン量で従量課金。
最新は公式のPricingを確認。
無料トライアル 提供の有無・条件は時期で変動。
ダッシュボードで残高を確認。
レート制限 短時間の上限あり。
超過時は一定時間待って再試行。
失敗時の課金 受付に到達し処理が走った分は課金対象になる場合あり。
Streamlit Cloud 無料で公開。
GitHub連携。
重い処理や私的データの本番用途には不向き。
Secrets管理 GitにAPIキーを入れない。
Community CloudのApp settings→Advanced settings→Secretsで管理。
公開範囲 URLを知る全員がアクセス可能。
検索エンジンに拾われる可能性あり。
robots.txtの効力やパスワード保護の有無を確認。
ログ設計 個人情報や本文は保存しない方針。
必要なら匿名化・要約のみを検討。

Community Cloudでは書き込みの永続化が基本的に保証されません。
ローカル書き込み前提の実装は公開先で失敗します。
代替として、st.session_stateで一時保持、外部DB(例:SQLiteを外部に置く、Supabase、Firestore)、スプレッドシート(Google Sheets API)などを検討してください。

APIキーの安全運用:プロジェクトごとにキーを分け、最小権限・最小共有。
定期的にローテーションし、漏えい疑い時はダッシュボードから即時失効・再生成します。
公開リポジトリに誤ってコミットした場合は履歴を含めて削除し、キーを再発行してください。

実務での使いどころ

社内検証や個人開発で、利用状況の把握とエラー傾向の共有に向きます。
小さく公開し、関係者のフィードバックを早く得る場として役立ちます。
本番の高負荷や秘匿データには、VPSやクラウドの専用環境を検討してください。

次にやること

参考・出典

  1. Streamlit Community Cloud
  2. Streamlit Secrets Management
  3. Streamlit Charts
  4. OpenAI API Quickstart
  5. OpenAI API Pricing

公開日時点の情報です。
料金・仕様は変更される可能性があります。